2021年4月26日月曜日

一度の別れと新たな出会い

 2021.04.01

 昨日、高野山にある某保育施設で最後の勤めを終えた。

 その最後の送迎バスの添乗が終わった時、バスの終点で待っていて下さったある保護者の方から、「子どもたちのワクワクドキドキが一杯の毎日を作って下さり...いつも笑顔で暖かく迎えてくれ...子どもたちと一緒に精一杯元気に遊んでくれ...その姿はもう一人のおじい…お父さんのようで、子供達や親に安心感と笑顔を与える存在でした。その愛情に感謝を込めて...」という有り難いお言葉を手書きされた「感謝状」をいただいた。

 その親御さんは、私が2年前に保育補助で一時就いた3歳児クラスから在籍している園児のお母さんで、その園児は私がその施設で一番馴染みがあるクラスの子どもたちの一人だった。

 その園では午後3時前に職員も一緒におやつをいただくが、ある夏の日、1人の園児から『先生が飲んでいるのはな~に』と聞かれたことがあった。私は思わず『これは魔法の水で~す』と答えた。『え~、ほんと~?』と子どもたちは興味津々。

 その時はそれで済ませたが、それがきっかけで、私は家から持参するペットボトルの水に色を付け「魔法の水」に見せようと工夫しだした。最初は紅茶を薄めて皆に『今日の魔法の水は赤で~す』などと言いながら見せていた。しかし、赤だけが続くと飽きられるので、次には市販の黄色い「午後の紅茶」を用意した。

 しかし、毎日『きょうの魔法の水はなにいろ?』と聞かれると、赤と黄色だけでなく、何とかもっと子どもたちの目を引く色付けができないだろうかと考えた。その結果、色鮮やかな「かき氷のシロップ」を希釈することを思いつき、以来、青や黄色、緑色などのシロップを買い込み、或いは抹茶粉などを使って日毎に使い分け、皆の前で見せるようになった。夏場、私はそのクラスだけでなく、その上の年長クラスの園児たちにもせがまれ、「魔法の水」は子どもたちの間で一時有名になった。

 クリスマス期には、送迎バスの運転や添乗の際に、100均で買ったイルミネーションツリーを光らせ、カモシカの被り物などを頭に着けるなど、送迎待ちする子どもたちの笑顔を誘い穏やかな乗降ができるようにしたことなどを評価していただいたのだと思う。

 そんな園児とお母さんの心のこもった贈り物が、何よりのご褒美となった。

 有難うございました。

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